n8nのデスクトップ版を使いたい人必見!3つの代替導入方法と対応策

 
 

この記事でわかること

  • n8nのデスクトップ版の現状と最新情報
  • n8nデスクトップ版の代替となる3つの導入方法
  • 具体的な導入手順
  • 最適なn8n導入方法の選び方
谷田 朋貴

監修者プロフィール

谷田 朋貴

一橋大学卒業後、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社、Web専業広告代理店を経て、株式会社電通デジタルに入社。国内大手クライアントに対して、デジタル全体のプロモーション施策の戦略立案・実行に従事。また、生成AIを活用した自社業務の効率化にも取り組む。2023年12月、生成AIを活用した業務効率化支援を行う株式会社アドカルを創業。

n8n デスクトップ版をお探しの方も多いのではないでしょうか。残念ながら、n8nの公式デスクトップ版は現在提供が終了しています。しかし、諦める必要はありません。

本記事では、デスクトップ版と同じように手軽にn8nを使い始められる3つの代替方法をご紹介します。無料で使えるDockerを活用したローカル環境の構築方法から、すぐに始められるクラウド版まで、あなたのニーズに合った最適な導入方法が必ず見つかります。

特に、プログラミング知識がない初心者の方でも、わずか5分でn8nを使い始められる方法も詳しく解説。さらに、旧デスクトップ版ユーザーの方向けに、スムーズな移行のコツやデータ引き継ぎの方法もお伝えします。

業務自動化ツールn8nの導入を検討している方、デスクトップ版の代替を探している方は、ぜひ最後までご覧ください。


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n8nデスクトップ版をお探しの方にとって重要なお知らせです。残念ながら、n8n公式によるデスクトップ版の開発は2023年5月に正式に終了しており、現在は新規ダウンロードも提供されていません。しかし、この変更には合理的な理由があり、より良い代替手段も用意されています。

公式デスクトップ版が終了した理由と時期

n8n社は2023年5月3日に公式発表を行い、デスクトップ版の開発停止を決定しました。終了の主な理由は、限られたリソースを効果的に活用するための戦略的判断です。実際の利用状況を分析した結果、クラウド版とセルフホスト版の利用が圧倒的に多く、デスクトップ版の利用者は相対的に少ない状況でした。スタートアップとしてのn8n社は、より多くのユーザーが求める機能に開発リソースを集中させることを優先したのです。最終的にリリースされたデスクトップ版はバージョン0.182であり、それ以降の機能追加やセキュリティアップデートは行われていません。

旧デスクトップ版ユーザーが知っておくべきこと

既存のデスクトップ版ユーザーが最も心配される点は、作成したワークフローの継続利用です。幸い、n8nではワークフローのエクスポート・インポート機能が充実しているため、デスクトップ版で作成したワークフローは他の環境に簡単に移行できます。具体的には、JSON形式でワークフローをエクスポートし、クラウド版やセルフホスト版にインポートすることで、全く同じ自動化処理を継続できます。また、GitHubでソースコードが公開されているため、技術的な知識があればコミュニティベースでの改良や保守も可能です。ただし、セキュリティリスクを考慮すると、公式サポートがある代替手段への移行が推奨されます。

デスクトップ版の提供終了により、多くのユーザーが代替手段を探しています。幸い、n8nでは目的に応じて選択できる3つの優れた導入方法が用意されており、それぞれが異なるニーズに対応しています。ここでは各方法の特徴と、どのような場面で最適かを詳しく解説します。

クラウド版で今すぐ始める

※引用:https://n8n.io/pricing/

n8n Cloudは最も手軽に始められる選択肢です。アカウント作成から実際のワークフロー作成まで、わずか5分程度で開始できます。技術的な知識は不要で、ブラウザがあれば即座に利用開始可能です。料金はワークフロー実行数ベースで、Starterプランが月額$24(年払いの場合)から利用できます 。サーバー管理やアップデート作業が不要で、サーバー管理やアップデート作業が不要なため、ビジネス利用にも適しています。なお、SLA(サービス品質保証)付きのサポートは主にEnterpriseプランで提供されます。また、クレジットカード不要の無料トライアルも提供されています。

セルフホスト版を無料で構築する

技術的な知識がある方には、セルフホスト版が最もコストパフォーマンスに優れた選択です。完全無料のコミュニティ版では、コアとなるワークフローエンジンは有料版と同じものですが、チームでの利用に不可欠な複数ユーザー管理、ワークフローや認証情報の共有、SSOといった機能は利用できません 。これらの機能は有料のクラウド版やEnterprise版で提供されます。

自社サーバーやVPS上に構築するため、データの完全な管理権限を持てます。npmによるインストールやDocker Composeを使用した構築が可能で、カスタムノードの追加やセキュリティ要件に応じた設定変更も自由に行えます。ただし、サーバー管理の知識と継続的なメンテナンス作業が必要です。

ローカル環境を作る

ローカルPCにn8nをインストールする方法は、デスクトップ版に最も近い使用感を実現できる手段です。ローカルマシン上でn8nを実行するため、インターネット接続なしでもワークフローの開発とテストが可能です。インストール後、簡単なコマンド実行だけで環境構築できます。開発環境としては理想的で、作成したワークフローは他の環境への移行も容易です。PCの電源がオンの間のみ動作するため、常時稼働が必要な本格運用には向きませんが、学習や開発には最適です。

各方法のメリット・デメリット比較表

クラウド版
・手軽さと安定性:技術的知識不要で即座に開始可能
・99.9%の高稼働率:ビジネス利用に最適
・月額費用が発生:Starterプラン24ユーロから
・データの外部保存:プライバシー要件によっては制約

セルフホスト版
・完全無料:コミュニティ版は費用負担なし
・データ管理権限:完全なコントロールが可能
・カスタマイズ性:要件に応じた柔軟な設定
・技術的知識が必須:サーバー管理スキルが必要

ローカルPCで利用
・導入の簡単さ:15分程度で環境構築完了
・ローカル環境:オフラインでの開発が可能
・デスクトップ版に近い使用感:学習に最適
・常時稼働に不向き:PC起動時のみ動作

まずはローカルPCで動かし、本格運用時にクラウド版やセルフホスト版に移行するのが理想的なアプローチです。

下記の記事も合わせてご覧ください。

n8n Cloudは、技術的な知識がなくても簡単にワークフロー自動化を始められる最も手軽な選択肢です。複雑なサーバー設定は不要で、ブラウザがあれば今すぐに自動化の世界に足を踏み入れることができます。ここでは、アカウント作成から初回ワークフロー作成までの具体的な手順を、画面の流れに沿って詳しく解説します。

アカウント作成から初回ログインまで

n8n公式サイトにアクセスし、「Try for Free」ボタンをクリックします。


アカウント作成画面では、メールアドレス、パスワード(8文字以上で数字と大文字を含む)、氏名を入力します。この時点でクレジットカード情報は不要で、完全無料でトライアルを開始できます。プロフィール情報として、プログラミングスキルレベル、業界、会社規模などの簡単なアンケートがありますが、これらの回答は利用機能に影響しません。登録完了後、確認メールが送信されるので、リンクをクリックしてアカウントを有効化します。初回ログイン時には、n8n Standardを選択することをお勧めします。

基本的なワークフロー作成の流れ

ログイン後、自動的にワークスペースが表示されます。画面中央の「+」ボタンまたは「Add first step」をクリックして、最初のノードを追加します。


ワークフローの開始点となるトリガーを選択します。初回は「Trigger Manually」(手動実行)を選択すると分かりやすいでしょう。



次に、実際の処理を行うノードを追加します。例えば、「HTTP Request」ノードを選択してAPIからデータを取得したり、「Set」ノードでデータを変換したりできます。各ノードをクリックして設定を行い、ノード間を線で接続してワークフローを完成させます。右上の「Test workflow」ボタンで動作確認を行い、問題なければ「Active」に設定してワークフローを有効化します。

無料プランでできることとできないこと

無料トライアルでは、月間2,500回のワークフロー実行と、5つまでの「アクティブ」なワークフローを利用できます。手動で実行するテスト用のワークフローは無制限に作成可能です 。これは個人利用や小規模なテストには十分な容量です。利用可能な統合サービスは500以上で、Google Sheets、Slack、Discord、Trelloなど主要なサービスは全て無料で利用できます。ただし、同時実行数に制限があり、複雑な処理を大量に実行する際は制約を感じる可能性があります。また、24時間365日の稼働が必要な本格的なビジネス利用では、有料プランへのアップグレードが推奨されます。無料プランでも作成したワークフローのエクスポートは可能なため、後から他の環境への移行も簡単に行えます。


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ローカルPCでn8nを起動する方法は、デスクトップ版に最も近い使用感を実現できる代替手段です。ローカル環境で動作するため、インターネット接続に依存せず、データのプライバシーも完全に保護されます。ここでは初心者の方でも迷わず進められるよう、デスクトップ版と同様の快適な使用感を実現する方法を詳しく解説します。

Node.jsとnpmのインストール手順

n8nを動作させるには、まずNode.js(JavaScript実行環境)が必要です。以下の手順で進めてください。

n8nの公式サイトから、右上にある「GitHub」を選択してください。


遷移先のページで「Node.jp」をクリックします。


「Get Node.js」をクリックします。

OSがWindowの方は「Windows Installer」をクリックします。するとファイルのダウンロードが始まります


ダウンロードしたファイルを開いたら「Next」を押し続けて、インストールを完了します。


続いて、コマンドプロンプトを開きます。macの方は「ターミナル」を開いてください。


コマンドプロンプトに戻り、貼り付けた後にEnterを押します。下記のような表示がされます。


続いて「y」を押して、再度Enterを押してください。n8nのインストールが始まります。下記の画面が出たら小文字の「o」を押します。


すると、n8nのログイン画面が出るので、各項目を設定して「Next」を押せばローカルPCでn8nが使えるようになります。


すると、n8nのログイン画面が出るので、各項目を設定して「Next」を押せばローカルPCでn8nが使えるようになります。

再度ログインする場合

再度ログインする場合は、コマンドプロンプト(macの場合はターミナル)を立ち上げて、再度同様の手順を実行してください。n8nのログイン画面が立ち上がります。

下記の動画では以上の手順を詳しく解説しておりますので合わせてご覧ください。

n8nの導入方法選択は、利用目的と要件によって大きく変わります。個人利用から企業導入まで、それぞれの状況に最適な選択を行うことで、コストパフォーマンスと運用効率を最大化できます。ここでは、具体的な判断基準とともに、どの導入方法がベストかを詳しく解説します。

個人利用なら?コストと手軽さで選ぶ

個人利用では、まずローカルPCで始めることを強く推奨します。完全無料で利用でき、デスクトップ版に近い使用感を実現できるためです。技術的な学習も兼ねたい場合は環境の構築自体が良い経験になります。月間のワークフロー実行数が2,500回以下で、常時稼働の必要がない場合は、無料のクラウドトライアルも優れた選択肢です。個人のファイル整理、SNS投稿の自動化、簡単なデータ収集などの用途であれば、ローカルPC版で十分対応できます。

コストを最優先に考える場合は、VPS上にセルフホスト版を構築する方法もありますが、サーバー管理の知識が必要になります。月額500円程度の安価なVPSでも十分動作するため、長期的にはコストメリットが大きくなります。

企業利用で重要な3つの判断ポイント

企業利用では、以下の3つの観点から導入方法を判断することが重要です:

事業継続性
・24時間365日の安定稼働が必要な場合はn8n Cloudが最適
・99.9%の稼働率保証と専門サポートでビジネスリスクを最小化

データガバナンス
・機密情報や法規制制約がある場合はセルフホスト版が必須
・完全な社内環境運用でデータ外部流出リスクを排除

ケーラビリティ
・大量処理や複雑なワークフローにはセルフホスト版を推奨
・クラスター構成やロードバランサー導入で拡張性を確保

また、開発チームのリソースと技術力も重要な要素で、運用負荷を軽減したい場合はクラウド版、カスタマイズ性を重視する場合はセルフホスト版が適しています。

セキュリティ要件に応じた選択基準

セキュリティ要件は導入方法選択の最重要要素の一つです。最高レベルのセキュリティが求められる金融業界や医療業界では、エアギャップ環境でのセルフホスト版一択となります。外部ネットワークとの完全な分離により、データ漏洩リスクを最小化できます。中程度のセキュリティ要件の場合、VPN接続やファイアウォール設定を施したセルフホスト版が適切です。SAML認証やLDAP連携が必要な場合は、Enterprise版の検討が必要になります。一般的なセキュリティ要件であれば、n8n Cloudでも十分対応可能で、SOC2認証やGDPR準拠など、国際的なセキュリティ基準をクリアしています。データの保存場所にも注意が必要で、クラウド版ではEU圏内(フランクフルト)にデータが保存されるため、データローカライゼーション要件がある場合は事前確認が重要です。

n8nデスクトップ版の提供終了は、より柔軟で強力な代替手段への移行の機会でもあります。初心者の方は、まずDocker版で基本操作を学び、その後必要に応じてクラウド版やセルフホスト版に移行することをお勧めします。個人利用であればDocker版で十分な機能を無料で利用でき、企業利用では要件に応じてクラウド版またはセルフホスト版を選択できます。重要なのは、完璧な環境を最初から求めるのではなく、まず始めてみることです。n8nの強力な自動化機能は、日常の作業効率を劇的に改善する可能性を秘めています。今すぐDocker版をインストールして、あなたの最初のワークフローを作成してみましょう。


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