リスティング広告の分析方法と注意すべきポイント|効果改善につながる分析

 
 

この記事でわかること

  • リスティング広告の分析を行う目的
  • リスティング広告の分析方法
  • リスティング広告の分析手順
谷田 朋貴

監修者プロフィール

谷田 朋貴

一橋大学卒業後、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社、Web専業広告代理店を経て、株式会社電通デジタルに入社。アカウントプランナーとして国内の大手クライアントに対し、運用型広告を中心にデジタル全体のプロモーション施策の戦略立案・実行に従事。2023年12月、株式会社アドカルを創業。

リスティング広告の運用を行う上で、

「改善の方法が分からない」
「効果が悪化している要因が分からない」

という悩みを持たれている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。リスティング広告の成果を最大化する上で、分析し課題を特定して、改善していくことが重要になります。

当記事ではリスティング広告の運用における、分析すべき指標やそのポイントについて詳しく解説します。

株式会社アドカルは主にリスティング広告による集客に強みを持ったマーケティング支援企業です。

リスティング広告の運用にお悩みをお持ちの皆様のお力になれればと思いますので、お気軽にご相談ください。


リスティング広告の分析を行う上で、まずは「何のために分析をするのか」という目的を設定する必要があります。この目的が明確にされていないと、意味のない数値を分析することに時間をかけてしまい、結果何の成果も得られなかったという最悪のケースも考えられます。

リスティング広告の分析はパフォーマンスを把握し、効果が良くなっている要因・悪くなっている要因を特定して、改善を行うために実行します。例えば下記のような目的が考えられるでしょう。

・コンバージョン単価(CPA)を改善するために、悪化要因を特定する
・コンバージョン数を拡大するために、悪化要因を特定する

まずはリスティング広告を分析する前に、目的を明確にしましょう。

リスティング広告のロジックツリーを把握

リスティング広告の成功は、多数の指標が複雑に絡み合っているため、これらを理解し分析するには、ロジックツリーの概念を把握することが重要です。ロジックツリーとは、目標達成のための指標間の因果関係を階層的に表したもので、指標のどの部分が目標達成に寄与しているか、または阻害しているかを明確にします。

例えば、コンバージョン率の低下を改善するには、LP改善・リンク先の変更やターゲティングの見直しなど、さまざまな要素を評価し調整する必要があります。

効果が良くなっている要因や悪くなっている要因の仮説を立てる

仮説を立てずに分析を始めてしまうのは、初心者が良く陥るケースです。ロジックツリーが頭に入っていれば、例えばCPAが悪化した際に、どの指標が影響しているのか、それはなぜなのかということの仮説が大まかに立てられるはずです。

なぜ分析する前に仮説を立てるのかというと、その方が最短距離で求めている答えにたどり着けるからです。試行錯誤による余計な分析作業が発生せず、スピーディーに分析を進めることができます。

勿論、分析するうちに仮説が間違っているケースもあります。その場合でも間違いであるということにすぐに気づくことが出来ますし、早めに軌道修正を行うことが可能です。

仮説を持たずに分析を進めると、いずれ要因を特定できるかもしれませんが、時間は有限ではないので仮説を持って分析に臨むべきです。具体的には下図のステップで仮説思考を行いましょう。


慣れるまでは難しいですが、上記のサイクルを回せるようになると格段に分析スピードが上がり、繰り返す内に仮説の質も高まってきますので、是非チャレンジしてみてください。

ドリルダウンで分析

ドリルダウン分析とは、広告のパフォーマンスを、アカウント全体から細部に至るまで段階的に深堀りしていく方法です。例えば、全体のコンバージョン率が目標に達していない場合、個々のキャンペーン、広告グループ、キーワードレベルでのデータを詳細に掘り下げて分析します。

このプロセスを通じて、パフォーマンスの低い要素を特定し、具体的な改善策を導き出すことができます。リスティング広告の構成は以下の通り構成されているため、大きい構成要素から順にドリルダウンで分析していきましょう。

アカウント構成

インパクトが大きい箇所から分析

効率的な分析のためには、全てのデータを等しく扱うのではなく、成果に最も大きな影響を与える要素に焦点を当てることが重要です。インパクトが小さいところを分析しても全体の改善につながる示唆は得られないからです。

例えば目標に対して未達の下記の2つの広告グループがある場合、どちらの広告グループにテコ入れした方が改善インパクトが大きいでしょうか。

広告グループA:広告費を10万円活用していてCPAが1万円
広告グループB:広告費を2万円活用していてCPAが1万円

細かい状況や外的要因などを無視すると、広告費を多く活用しており、改善インパクトが大きい広告グループAを優先して改善すべきです。

このように、インパクトが大きい箇所から優先して分析していきましょう。

実際にリスティング広告の分析手順を説明していきます。

①分析対象の指標を決定

リスティング広告の分析を始める前に、設定した目的を振り返りながら、どの指標が重要かを決定します。一般的に、クリック数、インプレッション数、クリック率(CTR)、コンバージョン率、コストパークリック(CPC)などが分析対象として選ばれます。これらの指標をもとに、キャンペーンのパフォーマンスを評価し、改善点を見つけ出します。

②アカウント全体の数値を比較

GoogleとYahoo!など複数の媒体で配信している場合は、それぞれの数値を比較します。どの媒体の数値を改善したら改善インパクトが大きいかを見定めて、分析する媒体を絞りましょう。1つの媒体のみ運用している場合は、この工程はスキップしてください。

③キャンペーンの数値を比較

個々のキャンペーンレベルでパフォーマンスを分析し、目標達成に向けて改善すべきキャンペーンを特定します。例えば目的がCPAの改善の場合、最も広告費を活用していて、CPAの高いキャンペーンを掘り下げて分析していきましょう。

④広告グループの数値を比較

③で選定したキャンペーン内の各広告グループのパフォーマンスを比較し、各指標をみて改善インパクトの大きい広告グループを掘り下げていきます。

⑤キーワードと広告の数値を分析

該当の広告グループ内のキーワードと広告のパフォーマンスを分析します。キーワードや広告毎のCPCやCVR、CPAなどを見て、ボトルネックとなっている部分を特定します。

⑥検索語句の数値を分析

ユーザーが実際に検索した語句と、配信キーワードのパフォーマンスデータをみながら分析を行います。商材と関連性の薄い検索語句で多くの予算が投下されていないか確認しましょう。この分析を通じて、改善のために登録すべき新規キーワードを発見したり、非効率的な検索語句を除外キーワードとして設定したりすることもできます。

外的要因とは、リスティング広告内部ではなく外部の影響要因のことをさします。例えば、PR施策による指名検索数の増加やECモールのセールによる、自社ECでのCVR低下などがあげられます。

原則、まずは内的要因を優先して考えるべきですが、分析しても内的要因がつかめないといったケースも往々にしてあります。その場合は、外部要因ではないか様々な角度から確認する必要があります。

Googleトレンド


このツールを用いると、例えばリスティング広告の指名キーワードや特定の一般キーワードの配信が伸びている際に、何らかの外的要因で検索量が伸びていないかの裏付けとして確認が可能なので、是非活用してみてください。

リスティング広告の改善のための分析方法について解説してきましたが、なるべくであれば改善する必要が無い程に高いパフォーマンスを維持しながら運用したいですよね。

Q.リスティング広告の分析に活用できるツールはありますか?

Q.リスティングの分析はどのタイミングで始めるべきですか?

A.配信開始直後は分析するほどのデータが蓄積されていないので、1日の配信量にも寄りますが4日~5日後に分析するのが良いでしょう。

Q.コンバージョン率の改善方法を知りたいです

リスティング広告における分析のコツやポイント、分析手順などについて解説しました。

皆さんも、この記事で紹介した方法やコツを実践し、広告効果の改善に取り組んでみてください。適切な広告運用によって、売上拡大と事業の成長を実現しましょう。


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